映画鑑賞メモ

ネタバレを含んでいますのでご注意ください

ウルフ・オブ・ウォールストリート(The Wolf of Wall Street)

 悪びれることのない堂々たる下劣さを3時間たっぷり浴びせかけられ、危うく食あたりしそうな映画だった。

 

 

 富と成功への欲というよりも凄まじい中毒症状を全般に渡って見せつけられていたような気がする。というかこの映画自体がラリってる人テンション合わせなので画面から吹き付けてくる”圧“が凄まじく、なんじゃこの壊れ切った人々はとあんぐり口あけて見ているしかないというか、脳が情報処理を拒否してしまって、ただただ受け止めるしかない感覚。
 この辺りの怒涛のオゲレツ下衆ネタに反応できるかどうかは免疫があるか、ブラックコメディの文脈慣れしているかにかかってくるのだろうけれど、いかんせ長丁場なのでそういった人達であっても振り落とされる人も少なくなかったのではないかと思う。

 かく言う私も免疫に欠け、ついでにスタミナにも欠け、いつまでこの乱痴気は続くんだろうかと呆然と画面を目に写しているだけのような体たらく。

 ”ダメだ、苦手なやつだ”と見たことをほんのり後悔しはじめた頃合いで、あのシーンに遭遇する。

 まさにその1981年に賞味期限切れしていたドラッグがカットインで効いてきたその時の主人公のように突然に笑いツボを突かれてこちらも崩壊した。ボートで大波にのまれそうなシーンなどもう笑い事ではないのに笑いが止まらない。

 自分でも面白くて笑っているのかついに許容範囲越えでヒスを起こして笑い転げているのか訳がわからない。

 凄まじい下劣圧についにこちらの理性やモラル感もどうかしてしまったようだ。

 これが実話ベースというのも驚かされる。見終わった後はとんだ狂乱の波に揉みくちゃにされて不意にぺっと外に吐き出されたような気分だ。

 このきまりの悪さをどうしてくれようか。

 もしかしたら、あのバスの中でFBI捜査官が感じていたのもこんな気分だったのかもしれない。

 

私の好み度: ⭐️⭐️⭐️/5

🍅: 79%

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