映画鑑賞メモ

ネタバレを含んでいますのでご注意ください

フルスロットル (Brick Mansions)

うん、君たちが悪いんじゃないことはわかってるよ。

脚本のせいだよね。脚本にそう書いてあるんだもん、しょうがないよね。

ああ、あなたの脚本でしたか...リュック・ベッソン監督。

ならば納得です。ええ、最初に気がつかなかった私が悪いんです。

だから文句なんていいませんとも。 

フルスロットル(字幕版)

フルスロットル(字幕版)

  • 発売日: 2014/12/17
  • メディア: Prime Video
 

 ※ ポール・ウォーカーについて詳しく調べるきっかけになった作品で、これを書いた時は「ポール・ウォーカーの足跡」で書いたようなことはまだ何も知らない状態。書き直そうかとも思ったが、いまはもう映画をどうしても色眼鏡をかけて見てしまうので、最初に見た時と同じ印象は持てないと思うのでそのまま更新することにした(←書き直すのが面倒臭いだけともいう)。

 

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ポール・ウォーカーの足跡: マネージャー泣かせなクライアントでも大親友

ボビーZ ( The Death and Life of Bobby Z )」にポール・ウォーカーが出演していることに気がついたのはワイルド・スピードシリーズを全作攻略しようとIMdbを眺めていた時のことだ。アマプラで一度見たことあるが内容はほとんど覚えていなかった。

ボビーZ (字幕版)

ボビーZ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 ”ゆるーく軽ーく楽しめてよかった。”と、当時の感想に書いている。この時はポール・ウォーカーのことを知らないし、見たからといってハマりもしていない。  

 一体どんな感じの役柄だったのか。とりあえず見直すことにした。  

 ああ、本当だ。ポール・ウォーカーだ。

 というか、これってめっちゃポール・ウォーカーじゃないか(←?)。

 

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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム (Spider-Man: Far From Home)

 学校の研修旅行でヨーロッパにいくことになりピーターはパリでMJに告白しようと決心する。しかし、フューリーからヒーローとして世間を騒がす巨大な人間の姿をした嵐を止める手伝いをしてほしいと頼まれる。荷が重すぎると断りピーターはスパイダーマンのスーツを持たず研修旅行へ出発する。

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デス・オブ・スーパーマン ( The Death of Superman )

ジャスティスリーグものをはじめてみたのでいろいろと新鮮だった。

 

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ポール・ウォーカーの足跡: 2 Fast 2 Furiousのジョン・シングルトン監督の音声解説を聴いてみた

 監督の音声解説が聴きたくてワールド・スピードシリーズの円盤を購入した。

 「ワイルド・スピード(The Fast and The Furious)」と「ワイルド・スピードX2 ( 2 Fast 2 Furious」を視聴したのだが、とっととこれを先に見ておけばよかった。そうすれば知りたい情報を求めてあんなに苦労してネットで記事検索する必要もなかったのに。前回覚書として記事を書きながらもどうしてもスッキリしなかった部分が大分クリアになった。  

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シャイニング ( The Shining )

"Wendy, I'm home!" 

シャイニング (字幕版)

シャイニング (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 いろんなドラマできいたことがあったこのフレーズ!

これが元版だったのかとまずそこに感動した (←ウェンディで誰やねんと他作品で耳にするたびに思っていたヤツ)

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ウインド・リバー (Wind River)

マイナス20度で全力疾走してはいけません。

ウインド・リバー(字幕版)

ウインド・リバー(字幕版)

 

 

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ワイルド・スピード ICE BREAK (The Fate of the Furious )

キューバでのんびりハネムーンを満喫していたドムとレティ。しかし、ドムの前に謎の女が現れ、自分のために働けと要求してくる。

 最初は訝しがるドムだったがあるものを見せられ顔色を変える。 その頃ホブスは武器商人に盗まれた兵器を取り戻す極秘任務を言いつかり、トレット・チームを招集する。武器の奪回に成功したとたんドミニクがホブスを裏切り武器を持ち去ってしまう。

 

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ポール・ウォーカーの足跡: ワイルド・スピードシリーズ Vol. 8 - Furiosu 7

・ヴィン・ディーゼルとポール・ウォーカー

 ポール・ウォーカーはインタビューでヴィン・ディーゼルとの間に生まれたケミストリーについて質問され、こう答えている。「ぼくらの間にはまったくケミストリーがないことがケミストリーになっているのかもね」と。

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 2歳の時がらショービジネスに身をおき、なりゆきで俳優になったポール・ウォーカーにとってハリウッドで映画スターになるという強い決意で邁進してきたヴィン・ディーゼルは真逆の存在だった。ポール・ウォーカーは西海岸育ち。ヴィン・ディーゼルは東海岸育ち。考え方もなにもかも共通点はまるでない。

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 それでも「ヴィンの心根がすこく好きなんだ。まったく違う環境で育ってそれまで生きてきたけれど、一番最初の”ワイルド・スピード (The Fast and Furious)”で二人ともほぼ同時にプロとしてこの業界でやっていけるようになったせいか、ぼくはヴィンが何を考えてどう感じているかよくわかるし、ヴィンもそんな感じでぼくのことがよくわかるみたいなんだ」とポールは話している。

・11月30日15時30分

「ワイルド・スピード SKY MISSION (Furious 7)」」の撮影がクランクアップする前にポール・ウォーカーはこの世界から突然旅立った。2013年11月30日 15時30分。 チャリティーに出席した後のことだ。家から出かける前、ポールは娘さんに戻ったらクリスマスツリーを一緒に飾ろうと話していたらしい。チャリティに遅刻しそうなことに気がつき慌ただしく家をでていった。チャリティが終わり、「すぐにもどるよ」と言って友人でプロレーサーのロジャー・ロダスが運転するポルシェ・カレラ GTに乗り、そのまま帰らぬ人となった。

 ・タイリース・ギブソンとポール・ウォーカー

 精神的に打ちのめされ、「この映画を売り込むためのプロモート活動やインタビューこれ以上続けられるような状態ではなかった」と共演者のタイリース・ギブソンが「Furious 7」のインタビューで話している。

  再び映画を続行させる気持ちになれたのはポール・ウォーカーの家族がポールはそれを望むと思うからと映画が完成できるよう協力すると言ってくれたことだそうだ。

 さらにポールの弟のコーディとケイレブが毎日撮影現場に来てくれるつもりだとわかった時、気持ちが膨らんだという。

 「ポールの実の弟達が俺たちといてくれると言ったんだ。そのことが気持ちを全部を変えてくれた」とギブソンは振り返る。

 タイリース・ギブソンとウォーカー兄弟は今も変わらずとても仲がいい。かつて「ワイルド・スピード X2 ( 2 Fast 2 Furious)」のインタビューでタイリースはポール・ウォーカーとは兄弟のような仲だったと語っていた。その絆は今も変わることはない。

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・ワイルド・スピードシリーズとは? 

 「ワイルド・スピードシリーズ」は車至上主義のカー・アクションムービーからはじまって徐々にド派手なアクション・ムービーに姿を変えてきた。

 一見お金を稼げるという理由だけでただシリーズを重ねてきている映画に見えなくもない。実のところ私も思っていた。

 最初に断ったように私は車愛と知識が欠けているため”車好き”を引きつけてやまなかった側面の変遷についてはよくわからない。

 ただ、いつ立ち消えても不思議ではなかったシリーズであったことも確かだ。

 続けることを前提で契約を結んでいたわけでもなかったにもかわらず、同じメンツがなんだかんだ言いながらも集まってくる。そこが作品とクロスオーバーして、キャストやキャラクターの間に見える友情や絆が嬉しくて破天荒で荒唐無稽なこのシリーズをついつい見続けたいと思ってしまうのかもしれない。

 

 9作目の監督がジャスティン・リン監督であると知ってとても嬉しい。先日ヴィン・ディーゼルが撮影が終了したとインスタに写真をあげていた。

 10作目はヴィン・ディーゼルとしてはできることならロブ・コーエン監督に頼みたいと思っていたかもしれない。1作目の監督にシーズンファイナルとなる10作目を撮ってもらうことでワイルド・スピードシリーズ/ドミニク・トレットーの物語、そしてドミニク・トレットーとブライアン・コナーの物語を綺麗に閉じることができるという思いがあったのではないかと思う。

  どんな形であれヴィン・ディーゼルは最後までやりとげるだろう。この作品はポール・ウォーカーと出会った作品であり、ポール・ウォーカーと共に作り上げてきた世界なのだから。ポール・ウォーカーが誇りに思ってくれる、きっと笑ってくれる作品に仕上げたいと一番願っているのがヴィン・ディーゼルだろうから。

 

  最後はレティ役のミシェル・ロドリゲスの二人の関係を的確に語ったコメントで締めくくろうと思う。

 ミシェル・ロドリゲスがこのシリーズに出演することになったのは彼女が出演したインディ映画をみたヴィン・ディーゼルがオファーしたことがきっかけだったそうだ。

 例えば脚本家と意見が食い違った時など仕事現場で何かあった時、唯一どんな時でも味方をしてくれるのはヴィン・ディーゼルで、彼女がヴィン・ディーゼルに寄せる信頼は絶対的なものだそうだ。

 そして彼女曰く、ヴィン・ディーゼルにとってはそれがポール・ウォーカーだったという。

”My only backup is Vin. Vin’s only backup is Paul.

- Michelle Rodriguez”

 

 作品の感想

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  ポール・ウォーカーの他の出演作品もこれからゆっくり攻略していくつもりだ。まだ未見作品だらけなので映画の中でこれからどんなポール・ウォーカーに会うことができるのかとても楽しみである。

ポール・ウォーカーの足跡: ワイルド・スピードシリーズ Vol. 7 - Fast and Furious 6

・もうこれは車の映画じゃない。

「 ワイルド・スピード EURO MISSION (Furiosu 6)」のインタビューでポール・ウォーカーはこのシリーズがもはやカー・アクション映画ではなくなっているとやや嘆いている。

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 2台の車で金庫を引っ張るシーンでもこんなの現実では起こりえないとジャスティン・リン監督にさんざんツッコミをいれていたそうだ。車マニアとしてどうしてもありえない動きにはツッコミを入れずにはいられないらしい。

 文句を言うたびにジャステイン・リン監督に「大丈夫!絶対面白いから!」と笑顔でなだめられ、監督のためにとシーンをこなすものの運転席でハンドルを握りる時間が恋しくてたまらなくなっていたらしい。

「このシリーズはもともと車と車のレースの映画としてスタートしている。そりゃ僕らみたいなのは少数派だってわかっているけれど、でも”車はどうした?”ってこれまでのファンは思うと思うんだ。ルーツを忘れちゃいけないと思う」と話し、「7作目でなんとか増やせないか相談してみようと思う」とも話していた。つまりこのインタビューの時点ですでに7作目「ワイルド・スピード SKY MISSION (Furious 7)」に出演することは決まっていた様子。

・やっぱりルーツを忘れちゃいけない

 7作目も戻ってくる理由をきかれ「ここにいるとなまけていられるからかな」と冗談めかして答えていた。「このシリーズのおかげで自分のペースで生きることを許してもらっているからね。自然に触れて自分を取り戻す時間がとれたり」と人気フランチャイズの一員でいることへのありがたみも話している。

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  とはいえ、シリーズが車から離れれば離れるほどにポール・ウォーカーの気持ちがシリーズから離れ気味になりつつあったのは否めないだろう。中でもジャスティン・リンが「 ワイルド・スピード EURO MISSION (Furiosu 6)」で終止符をうったとき、ポール・ウォーカーが一緒にシリーズを去りたいと思ったであろうことは疑いない。ブライアンはミアと子供と家庭を築くという新しいチャプターを歩みはじめた。これ以上の辞め時はないともいえるポイントだ。

・7作目にでる理由

 それでも7作目に出演を承諾したのはやはりヴィン・ディーゼルとの友情が理由としては大きかったかもしれない。

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 まだシリーズとして続けたいと思っていたヴィン・ディーゼルに新しいストーリーをスタートさせるのにもう一回協力してほしいと頼まれればポールの性格として断るとは思い難い。

 それに「ワイルド・スピード SKY MISSION (Furious 7)」ではブライアンは今回ドムを手伝うのを最後に今度こそミアと共に堅気に生きて行くという約束をして戦いに身を投じていく。あの事故がなくてもブライアンはこれで一線を退くという流れだったと思われるし、ヴィン・ディーゼルもシリーズから解放されたいというポール・ウォーカーの気持ちはわかっていたのだろうと思う。

 

作品の感想はこちら

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ポール・ウォーカーの足跡: ワイルド・スピードシリーズ Vol. 6 - Fast Five

・今度こそこのシリーズを終わりにできる!

  さて4作目さえ出演すればもうファンたちに「どうしてドムは2作目にでてないんですか?」「どうしてブライアンもドムも3作目は出てないんですか??」「ドムとブライアンが一緒にでる続編はいつなんですか???」と泣き言を言われ続けて幾数年。「彼らのためにやろうと思ったんだ」とこれでもうファンから文句を言われずにすむだろうという考えもあったらしい。

 つまりポール・ウォーカーは4作目でこのシリーズを綺麗に終わらせることができると信じていたのだ。

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 ところがスタジオも友達もヴィンも「やろうぜやろうぜやろうぜやろうぜって拷問器具で締め上げてくる勢いでせまってきてさぁ...」と冗談なのか本気なのかブラジルのインタビュアにもらしている。「4作目やってそれで終われるだろうと思ってたのにまさかこんなに反響を呼ぶなんて計算に全然いれてなかった」というわけでポール・ウォーカー、5作目出演決定。

 まぁ、ジャスティン・リン監督とヴィン・ディーゼルから「やろうぜ!」と言われて断れる性分の人とは思えない。

 ・ブライアンは何を考えてるんだ???

 ところでポールは4作目の時、ブライアンがまたFBIに戻っていたことがよく理解できなかったそうだ。

 うん、わかる。

 ブライアン、あんたマイアミで自由に暮らすことにしたんじゃなかったのか?

 あんだけさんざんFBIに振り回されてたくせによく戻る気になったな...と私も驚いた。

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 「1作目はなりたかったからで、2作目は無理やり協力させられて、いまさらまた?って。確かにブライアンには正義は正義、悪は悪と単純に捉えていた時期があったと思うけど、それもドムたちにあって考え方が変わったと思っていたんだ」

 それをどう考えろというのかとジャスティン監督に尋ねたそうだ。すると「それがこのキャラクターのすごく美しいところなんだよ!!!ブライアンは偽りの中に生きているんだ!自分が本当に望んでいる場所じゃないところに属している」などなど熱く押し切られてしまったらしい。

 「今回、ブライアンは念願だった相手と一緒にいて兄のような父のような存在でもあるドムもいて、それから子供ももうすぐ生まれる。ブライアンにとってこれ以上は望めないくらい幸せな状況なんだ。ブライアンが何のために戦っているかもわかるから、今回はとっても楽しくブライアンを演じられたよ。まぁ、ちゃんとブライアンにふさわしい格好良さが今の自分にあるかどうかは疑わしいけれど...」と。

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 いずれにせよブライアンが最高に幸せになったということで今度こそこのシリーズに区切りがついたとポールは考えていたかもしれない。

 

 残念ながらもちろん終われない。

 

作品の感想はこちら

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ポール・ウォーカーの足跡: ワイルド・スピードシリーズ Vol. 5 - Fast and Furious

・今更続編?そんなの今更見たい人いるの?

  ポール・ウォーカーが4作目を最初に打診された時は1作目からすでに9年も経っていたことから今更感しかなく断った。1作目からワイルド・スピードシリーズに関わっておりポールとは親交の深かったプロデューサーのニール・モリッツが説得にかかってもポールを頷かせることができなかった。

 このポール・ウォーカーに出演を承諾させることができたのが、ヴィン・ディーゼルだった。

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 4作目を作ることになった時ヴィン・ディーゼルとスタジオがいろいろ話し合った結果、ポール・ウォーカー抜きでは4作目はできないと同意。スタジオ、エージェント、そしてヴィン・ディーゼルがそれぞれポールにアプローチしてきたそうだ。

 全員の話を聞いたけれどもやはり一番説得力があったのはヴィン・ディーゼルだったとポールは話している。

 「ヴィンがこの役をすごくやりたがっているのはすごくわかった。そのために時間をかけて努力してきたこともわかったし、1作目の本当の続編を作りたいっていう思いも納得できたから」と出演を承諾した理由をポールは話している。

 さらに「僕も少し成長したからそういう持ちシリーズがあるということがどれだけ恵まれたことかってわかる。それに脚本組合のストライキでいま周りで仕事にあぶれて困窮している知り合いがいっぱいいる中でこういう話があるというのは本当に恵まれていることだって思うから」とも語っている。

 シリーズから離れた後の経験で業界で仕事を続けていけることがいかに大変なことなのかを学んだようだ。

・ジャスティン・リン監督との出会い

  ワイルド・スピード MAX (Fast & Furious)」のプロダクションがスタートし、その初日に監督ジャスティン・リンとポール・ウォーカーははじめて顔を合わす。「ジャスティンは絶対お前が好きなタイプ。会ったらすぐわかるって皆からこぞって言われていたけれど本当にそうだった」とポール・ウォーカー。一時間半ほどジャスティンの様子を観察していて彼の映画にかける情熱や倫理感、その人柄がわかってくると皆から言われた通り大好きになったそうだ。

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 ジャスティン・リン監督も初めの出会いについてインタビューで語っている。まずポールに追跡シーンの説明をしたそうだ。「話をきいて「いいね」と笑ってくれたのがはじまり。スーツと革靴で犯人を追いかけて走ったり塀を登ったり飛び降りたりするシーンの撮影は三日間ノンストップで続いたそうだ。革靴で全力疾走したり壁を飛び越えたり「疲労はピークに達していたと思うけれどポールは嫌な顔をせずにずっと走り続けてくれたんだ。このシーンが全体のトーンを決めるのにぼくにとってどれだけ重要かってことを完璧に理解してくれていたから。ぼくはポールという同志を得たんだ」と。

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さらに「自分自身は車にめちゃくちゃ詳しいというわけではないので、映画で使う車のこととか全部ポールに相談したんだ。キャラクターを表すような車が欲しいとか、このシーンではこういう雰囲気が出したいのだけどどういう車がいいかとかポールも熱心に話をきいてくれて。その時からいつでも車が絡むシーンについて困ったり迷ったりしたらポールに相談したし、映画に登場させる車を選ぶ時も一緒にきてもらった」とインタビューで話している。

・ブライアンのことは殺してくださいとお願いしたらしい

 とりあえず4作目に戻ったものの後のことはまだ決めていなかったポール。

 ヴィン・ディーゼルがさらにシリーズを進めたがっているのを察知してジャスティン監督に「ブライアンのこと殺してよー」と頼んで「それはありえない」と一蹴されてしまったこともあるとか。

・一段と強くなった二人の絆

 ちなみに4作目の撮影中にポール・ウォーカーとヴィン・ディーゼルの絆をさらに強固にした出来事が起こっている。ヴィン・ディーゼルにははじめての娘が誕生しようとしていたのだ。

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 車でのシーンを撮影中のことだ。同じ車のなかで二人でいる時に陣痛がはじまったとの知らせがはいる。その時、ヴィン・ディーゼルが出産に立ち会おうかどうか決めかねていることを知ったポール・ウォーカー。どうやらヴィン・ディーゼルは出産シーンを目の当たりにしたら一生のトラウマになるかもしれないと不安がっていたらしい。それを知ったポールは自分の経験から「出産シーンはそれこそ見た目”エイリアン”かって感じだけど、でも赤ちゃんが出てきた時にはもうそんなことどうでもよくなるから絶対立ち会うべきだって」とアドバイス。

 ヴィン・ディーゼルは病院に向かうべく車から降りるがすぐに戻ってきて「お前の話がきけて本当によかった。お前とこの話ができて本当によかった」とお礼を言ったそうだ。

 とは言うもののポールは「正直その時はヴィンがどのくらい本気で言ってるのかなんて全然わからなかった。その会話がどのくらいヴィンにとって意味があったかなんてことも。でもそしたらヴィンのお母さんに”分娩室に入る勇気がでたのはあなたが言ってくれたおかげだって話してた”って言われて」驚いたという。

 「ヴィンってめったに人に心を開くタイプじゃないから。ポーカープレイヤーで自分の手の内を絶対人にみせないってことはぼくもよく知っていたから...」それだけに他人に対してもめったに心を開くことはないヴィン・ディーゼルが自分については随分と懐の奥までいれてくれているんだとはじめて実感し「すごく特別な感じがして嬉しかった」と2011年のインタビューで話している。

 

作品の感想

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ポール・ウォーカーの足跡: ワイルド・スピードシリーズ Vol. 4 - The Fast and The Furious: Tokyo Drift

  3作目にはヴィン・ディーゼルもポール・ウォーカーも出ていないが、ジャスティン・リン監督がファミリーに加わった重要な作品なので未見であれば是非。「Tokyo Drift」のジャスティン・リン監督の思入れといかにシリーズ存続の鍵となったかは作品感想で書いているのでここでは飛ばす。

 というわけでシリーズを離れたポール・ウォーカーの足跡を少し追ってみようと思う。

・映画をつくることを通して自分が何をしたいのか模索中?

 ポール・ウォーカーは「ワイルド・スピード X2 ( 2 Fast 2 Furious)」のプロモーションが終わると「タイムライン(Time Line)」の撮影に入り、さらに「ノエル/Noel」、「イン・トゥ・ザ・ブルー/Into The Bkue」などいろんなジャンルの映画に次々と挑戦している。

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 自分が本当にやりたい映画づくりを模索しているような時期でもあったようで、小規模な映画にも関心を向けていく。中でも「ワイルド・バレット (Running Scared)で仕事をしたウェイン・クラマー監督との出会いはポール・ウォーカーにとっては大きかったようだ。

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「彼は将来すごい作品を撮る監督になるってわかっているから今のうちに彼の作品に出演させてもらっておこうと思って」と冗談めかしながらもすっかり親交を深め、次回作の話など意欲的に進めていたらしい。

 そのうちプロデューサーもかねるようになったが、良作でもスタジオが望むような興行収入をあげることができなければ自分の名前だけで予算を獲得することは難しく、それを可能にしたければ自分の俳優としての商品価値を証明し続けなければいけないことを学んだと話している。

 4作目「ワイルド・スピード MAX (Fast & Furious)」の話が本格的に浮上してきたのはそんな頃だった。

・アスリートすぎるポール・ウォーカー

 とはいえアウトドア・スポーツ、サーフィンからモーターバイク、エクストリーム・スポーツへの入れ込みも相変わらずで、撮影が終われば次の撮影まで行方をくらますというノマドな生活スタイルも変わらなかったようだ。その期間は娘と一緒に過ごしつつ、アウトドア・スポーツを満喫していたようだ。

 さらに2004年からはブラジリアン柔術に本格的の取り組んでいる。マーシャルアーツには子供の頃からなじみのあったポールだが、UFC (アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)をはじめてみた時「これならできる気がする!」と学ぶことにしたらしい。

 彼を指南したリチャード・ミラーがこの話を彼の家族に話したところ「ポールは喧嘩の時はいつも下のポジションを取ることが多かったから...」とみんなして納得していたとか。 

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 とは言うものの当初「黒帯目指したいんだけど、31歳だともう遅すぎかな」と不安がってはいたらしい。何も心配することはないとリチャードが背中を押したそうだ。

 2004年からリチャード・ミラーが所属する道場に通うようになり、旅行先でも支部の場所をきいて熱心に鍛錬していたらしい。ワイルド・スピードシリーズの撮影が再開した頃のインタビューで紫帯を持っていると話していた。最終的に茶色帯まで昇格していたようだ。

 彼を指南していたリチャード・ミラーがポールの葬儀の時に黒帯をポールのお父さんに「手元においていただくか、棺の中に一緒にいれてあげてください」と手渡すと「息子にとってこれがどれほど大切なことかよくわかっています」と大切に家に持ち帰られたそうだ。

 

作品の感想はこちら

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ポール・ウォーカーの足跡: ワイルド・スピードシリーズ Vol. 3 - 2 Fast 2 Furious 

・あれ?ドミニクがいないぞ??

 ポール・ウォーカーが「ワイルド・スピード X2 ( 2 Fast 2 Furious)」のオファーを受け契約を結んだのはかなり早い段階だったのではないかと思う。インタビューから察するにヴィン・ディーゼルが出演しないと知った時にはすでに彼は契約を結んでいる状態だったようだからだ。

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 ポールの説明によるとヴィン・ディーゼルが出演しないのはシナリオが気に入らなかったせいでヴィン・ディーゼルの意向に叶うようシナリオを手直しようとしたが、どうにもうまくいかなかったということだ。ヴィン・ディーゼルは「2作目は若者のサブカルチャーを描き出す旬さがあったが、2作目は80年代か90年代のドラマの焼き直しで出る意義が見出せなかった」とインタビューで語っている。

 ポール・ウォーカーは「ヴィンは主人公が2人というのが気に入らなかったみたい。自分が主人公でいたいんだって」とインタビューで言ったことが不運にも不仲説の元になってしまったようだ。あとで「言い方を気をつけて!」とエージェントから怒られたと言いつつ「完成したあと見にくるように声をかけたけど、どうかな。ヴィンとしてはこの映画うまくいってほしくないと思っているかも」と漏らしている。「友情とビジネスは別物としっかり学んだよ」とも言っていることから、かなりショックな出来事ではあったのだろうと推測される。

 しかし、後のインタビューで「ヴィンはハリウッドでスターになるためにありとあらゆる努力を惜しまなず必死で足掻いてきた人なんだ。ぼくにとっては物心ついた時から当たり前のように目の前にあった世界だから特別感という意識がなくて、物事の捉え方が二人ともまったく違っていた」と話し、そのせいでヴィン・ディーゼルをイラつかせてしまうことも逆にヴィン・ディーゼルが自分をイラつかせることもあったけれど、まったく違うということでかえってお互い補完しあう感じでうまがピッタリあったんだと思うと話しているので雨降って地固まるといったところか。

 他の共演者のインタビューで拾い読みして知ったことだがポール・ウォーカーは「皆んなあの見かけに騙されるけど、納得がいかなければヴィンが相手だろうとまったく怯まないで突っかかっていく」肝っ玉の持ち主だそうだ。

・タイリース・ギブソンとの出会い

  そういった多少の不協和音はあったものの、「ワイルド・スピード X2 ( 2 Fast 2 Furious)」の撮影をポール・ウォーカーは存分に楽しんだようだ。

 「ワイルド・スピード X2 ( 2 Fast 2 Furious)」の監督はジョン・シングルトン。ブライアンの幼馴染役ローマン・ピアースとしてタイリース・ギブソンがキャスティングされた。タイリースとジョン・シングルトン監督は「フォーブラザーズ/狼の誓い」で一緒に仕事をしていたこともあって、二人の間には既に信頼関係が確立しており、はじめての顔合わせの時は自分の方が新参者な気分だったとポール・ウォーカー。

 しかし、ポールはタイリースとあっという間に意気投合。ジョン・シングルトン監督とも当初はお互い探り合う感じだったが、とてもいい関係を築けたようだ。「ジョン・シングルトン監督はとても熱意のある監督で1日12時間撮影しまくってもまだもっと新しい何かをやりたがるような熱さをもった監督。彼は彼なりにこの映画でやりたいことがあったみたいで撮影をすごく楽しんでたと思うよ」と話している。

 タイリース・ギブソンとはウマが合いまくり、撮影が終われば二人でクラブなどに遊びに出かけ、現場でもしょっちゅうじゃれ合う仲だったとか。いつまでもふざけあっている二人の関心を撮影に向けさせるために監督が怒鳴らないといけないことも多々あったとか。

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・車の運転させてくれるって言ったのに!

 ただ、今回あまりカー・スタントを自分でやらせてもらえなかったことは不満だったようだ。「最初の話では自分で運転させてもらえる話だったのに、それを約束した時は1作目の時より2作目の時よりぼくの値段があがったことを知らなかったって言いだしてしてやらせてくれなかったんだ!」と落胆している。保険の関係でほとんど運転させてもらえなかったらしい。そのおかげでスタントマンが車を操っているのを見ては「自分のほうが早く走らせられる」とストレスをためていたとか。お偉方が見ていないところでこそこそと実際に車を走らさせてもらっていたこともあったらしい。  

 もっとも自分のスタントダブルを務めてくれているスタントマンは幼馴染のレース友達らしく、彼のスキルにはかなわないと話している。(顔が映らないシーンのブライアンのカー・スタントをやりたいという話かと思っていたけれども、もしや自分のシーンでない車のスタントもやらせてもらいたがっていたということなのか...。ひそかに運転させてもらったというのはその可能性も高い気がする...)

 映像的に派手にみせるドライビングスキルと本当に車を速く走らせるスキルは別物で、「見た目は派手だけどあれやっても車の速さとは関係ないのに...」とか「あれだと余計スピードが遅くなる」と車マニアらしく悶々せずにはいられなかったようだ。

 車のリアルにとことんこだわった1作目と違って2作目はエンタメ色を強く打ち出した方向でカー・アクションもリアリティよりもサプライズを求める方向性となり、そのあたりのこともポール・ウォーカーが3作目の出演に興味を示さなかった一因のようだ。

 もっとも契約だったのかヴィン・ディーゼルの出方によっては3作目に出なければいけなかったようだが、「今はもう自由の身だから!」と2作目のプロモーションのインタビューの中で話している。

・じっとしていることが大の苦手

 カー・スタントをやりたがるポールだが危険性を軽視しているわけではない。「自分だけではなく同乗するカメラマンの命もかかっているから肩にかかる重荷が違う」と誰も怪我をしないことが撮影で一番大事なこととよく口にしている。撮影スタッフや共演者のインタビューによるとに現場を困らせるような不満を言ったりするようなことは1まったくなく「ポールはクルー全員の顔と名前を覚えていて、いつも名前で呼んでくれる」とスタッフからの好感度も高い。「セルフレス」も映画の関係者がポールについて話すときによく出てくる言葉だ。「子供がそのまま大人になったみたいな人」とも。大勢の人から「仕事仲間というよりは友達」、「なかでも誰よりも一番仲良くなった」と言われていることから、共演者やスタッフから愛される人柄であったことは確かだろう。

 他には「まるで子どもみたいなところがあって興味がなくなるとじっとしてられなくなるんだ」ともよく言われていたが、これは共演者やスタッフだけでなくインタビュアーからも言われていた。

 一つの原因として興味がなくなるとじっとしてられなくなったりするところのようなのだが、これは当人も自覚していて、とにかく1か所にじっとしていることが苦手なんだそうだ。

 第3作目〜第6作目を監督したジャスティン・リンがインタビューで「撮影はできるだけポールのショットからはじめるようにしている。ポールは直感的に演技をするタイプで、その繰り返しとなると彼は相当な労力をつかわないといけなくなるから」と話していた。「それでも文句ひとつ言わずにやってくれるけど、見てるこちらも気の毒になってくるんで」ということで、どうやらひとところにじっとしているのが本当に苦手なようだ。

 そういえば「ワイルド・スピード X2 (2 Fast 2 Furios) 」の特典映像の中にブルスクリーン前での撮影でタイリースとポールが助手席と運転席に座り車がぶつかった瞬間の衝撃をうけたシーンを撮影している様子が収録されているのだが、ポールがちゃんとぶつかるリアクションをやっているのにタイリースが面白がってなかなかリアクションをとってくれずリテイクが重なるというNGカットなのだが、タイリースもポールがリテイクが苦手というのを知っていてイタズラをしかけていたのかもしれない (単にからかうのが楽しくてしょうがなかっただけなのかもしれないし、お互いこうした悪戯をしかけあっていたのかもしれない)。

 退屈するとじっとしていられないポール・ウォーカーで極め付けだったのはヴィン・ディーゼルが近年FaceBookにアップしたポールと一緒に受けた取材のビハインドシーンっぽい動画の中にあった一幕。

 ちょっと画質が悪いので状況は定かではないのだけれど、たぶん宣材用インタビューやコメントを車をバックに撮影していた時のこと。結構テイクに時間がかかっていた様子で途中からだんだん飽きてきちゃってる様子のポール・ウォーカー。すると次に車の中に二人がおさまった状態での撮影になった時のこと。

 撮影をしていた屋上はとても広いスペースだったので撮影所にある建物か駐車場なんじゃないかと思うのだけれど、ポール・ウォーカーはヴィン・ディーゼルを乗せたまま突然車をゆるりと発進させたかと思うとするーっと走り去っていってしまう。

 テントなどが設営してあったのでカメラも追いきれず、「どこだどこだ??」とスタッフもちょっと慌て気味だったんだけど、ぐるりと半周した感じでほどなく車は戻ってきて。で、車を降りてきたヴィン・ディーゼルが何か言ってるんだけど、あの動揺っぷりから、まさか屋上でドリフト走行でもしてみせたんじゃなかろうなとか(まさかね)。唐突なイタズラ。もしかしたらちょっとテンパり気味だったヴィン・ディーゼルをリラックスさせようという意図があったのかもしれないけれど、単に退屈だったから車運転したくなった可能性大(おい)。

 ・これでこのシリーズはおしまい!

 この「ワイルド・スピード X2 ( 2 Fast 2 Furious)」で、ポール・ウォーカーはこのシリーズに対しては完全に区切りをつけたようだ。ファンのみんなが喜んでくれたからこの”続編”をやってよかったとは思っているが、一作目ありきのちょっとしたボーナスみたいなもので、これ以上続ける必要性は見いだせないと当時のインタビューでもらしている。このチャンスを活かしてキャリアを次の段階に進めるべきだと思ったようだ。

 

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ワイルド・スピードX2 (字幕版)
 

 

ポール・ウォーカーの足跡: ワイルド・スピードシリーズ Vol. 2 - The Fast and Furious 

・すべてのはじまり

 ポール・ウォーカーがこの映画に出演することになったそもそものきっかけは映画「ザ・スカルズ/髑髏の誓い (原題:The Skulls)」に出演したところからはじまる。この映画の監督ロブ・コーエンとプロデューサーのニール・モリッツ。この二人がポール・ウォーカーに「The Fast and Furious」話をもちかけてきたのだ。

ワイルド・スピード (字幕版)
 

   ロブ・コーエン監督がこの作品を撮る着想を得たのは1998年のこと。

 ユニバーサルのケビン・ミッシャー(Kevin Misher)から何かのネタになりそうなんだけどと1998年5月に発売されたVibe Magazineに掲載された記事「Racer X」を読んでほしいと渡された。

 それはNY、クィーンズのストリート・レースとの様子とその当時注目されていたドラッグレーサーのラファエル・エルテヴェスについて書かれており、映画のアイデアが浮かんできた監督は知り合いのモーター・ジャーナリストに連絡をとる。

 早速、LAのストリート・レースの現場に連れて行ってもらったところ実際に若者たちが熱狂する姿を見てこれを映画にしたいという気持ちが固まったそうだ。リサーチすればするほど車文化やストリート・レーサーのグループに魅了されたと監督は語っている。  

   ポール・ウォーカーが映画についてそれとなく打診されたのは「ザ・スカルズ/髑髏の誓い」の撮影をしていたクリスマス休暇中のことだった。ロブ・コーエン監督がまだ脚本に着手しはじめた頃のことだったが、ポール・ウォーカーを主人公とする監督の気持ちは最初から固まっていたそうだ。そのため監督がポールに話すより前にプロデューサーのニール・モリッツが「次はどんな映画にでたい?」とそれとなくポールに探りをいれてきていたらしい。「潜入捜査ものかレースとかかな」とのポールの答えを取り入れた結果ブライアンというキャラクターが誕生したという。ロブ・コーエンから話をきいたポール・ウォーカーは「ザ・スカルズ/髑髏の誓い」撮影を通して監督の映画の撮り方がすっかり気に入っており「どんな映画でもいいからまた監督と一緒に仕事がしたい」と常々言っていたこともあり「やりたい!」と即答したそうだ。ちなみにこの1998年は娘が誕生。ポール・ウォーカーが父親になった年でもある。

・2歳の時からショービズ界

 ポール・ウォーカーが俳優として仕事をしたのは12歳の時のことだが、モデルとしては2歳の頃からショー・ビジネス界で仕事をしている。

 母親がモデルで妊娠をきっかけに引退していたがエージェントに説得されて2歳の息子をつれてモデル復帰。やがて息子一人での仕事の割合が多くなっていく。家計を助けるためと将来大学に進学するための学費を貯めるためのモデル業であり俳優業。「当時は自分にとって職業訓練のようなものだった」とインタビューでポールも答えており、俳優を本職にするという考えは彼の中ではまったくなかったようだ。

 高校卒業後、コミュニティ大学で海洋生物学を学ぶために一旦仕事をセーブしている。インタビューで「もしも人生をやり直せるなら?」という問いに学生生活を仕事をしながらではなくちゃんと満喫したかったかな」と答えている。モデルの仕事のため NYで過ごす事も多く「ここは空が見えない」と故郷である西海岸を常に恋しがっていたようだ。撮影が終わればピックアップトラックにサーフボードを積んでよい波を求めてすぐ旅にでる。3ヶ月以上一箇所にとどまったことがなく友人たちからノマドとあだ名されていたらしい。一旦撮影が終わると彼のエージェトですら連絡がとれないほど行方をくらましていた。

 1996年にドラマに出演した時にキャスティング・エージェントから諭され、本腰をいれて俳優業に取り組むようになったらしい。  

・my Movie dad - ロブ・コーエン監督

  ポール・ウォーカーを本格的に映画作りの楽しさに目覚めさせたのはおそらくロブ・コーエン監督だ。もとより映画やドラマを見るよりも外に飛び出してサーフィンやスケードボードと身体を動かしているのが好きなアウトドア派。この業界の人たちといると話題がすぐに映画やドラマのことになるので話にまったくついていけなかったとか。

 ロブ・コーエン監督から映画に関していろんなことを教わったとポール・ウォーカーは話している。映画界のメンターであることから”映画界のお父さん (my movie dad)”と呼んでいたそうだ。

 そのロブ・コーエン監督とプロデューサーから「ストリート・レースの映画を撮るつもり」と話をきいた時、これは正しく自分の分野だと嬉しくなったらしい。

 子供の頃はレーサーになりたいとレーシング・カートでサーキットを走り回っていた。高校の頃はストリート・レースをしょっちゅう見に行き、「当時レースに参加はしていなかったけれども、警官がきたら逃げるっていうのは経験済み」だったとか。

 ちなみに役作りのために監督が頼んだ案内人とストリート・レースを見に行った時もポールは警察から逃げる羽目になったらしい。

 警察が取り締まりにきた時、乗ってきたガイドの車が先に逃げてしまいポールは一人で走って逃げ回ることになったそうだ。すぐに迎えにきてくれたらしいが、その時のエピソードを監督はドミニクをブライアンが助けに戻り最初の信頼を勝ち取るシーンとしてちゃっかり映画に取り込んでいる。

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・ 車好きはお祖父さんとお父さんの影響大

 もともと祖父や父親の影響で車好きで知識も豊富だったポール・ウォーカーだが、この映画の撮影中にストリートレーサーや車の技術者とたっぷり話をしたことで本格的にレーシング・カーやなかでも日本車に興味をもつようになったらしい。

 わざわざ自分で輸入して取り寄せて購入するようになったのもこの映画に出たことが多分に影響していて、シリーズを離れてから数年経っても「あんたの映画見ておれはこいつにバカみたいに金を費やすようになった」と車マニアに多々声をかけられることがあり「自分と同じ轍を踏んでいる」と面白く感じたとインタビューで話している。

 普段愛用しているのはサーフボードと身の回りのものを載せて波を追いかけ回せるピックアップトラック。何よりもサーフィンをしている時が一番気持ちが落ち着くということだ。ワイルド・スピードシリーズの1作目、2作目で大ブレイクしてからも撮影期間が終われば行方をくらまし、シングル・ファーザーとして娘と過ごしながらアウトドアスポーツに打ち込んでいたらしく、「ポールがハリウッドにいたためしがない」と共演者らからも言われている。

・続編決定

  話を映画に戻そう。「ワイルド・スピード (The Fast and Furious)」のストリート・レースのシーンはロブ・コーエン監督が取材の時に知り合ったLAのストリート・レーサーの人たちに集まってもらって撮影。当時の若者のサブカルチャーの熱気をとらえたいというのが監督の目的で、旬なものを映画で捕まえようとしているという感覚にポールもとても熱が入ったそうだ。

 当初は作り手もスタジオ側も2月頃に数週間上映してDVDで販売で終わりというような小規模な映画のつもりだった。ところが蓋を開けてみればとんでもない反響がありスタジオはすぐに続編の製作を決めた。

 

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